文献詳細
文献概要
研究と報告
集団心理療法場面における薬物依存者(その2)—座席の成立
著者: 大原健士郎1
所属機関: 1慈恵会医科大学精神神経科教室
ページ範囲:P.201 - P.206
文献購入ページに移動Ⅰ.はしがき
さきの論文では,薬物依存者における対人関係のもつ意義について述べた。この論文では,薬物依存者の名称のもとに一括されている患者たちをいかにして分類しうるかという一試案を提起したいと思う。著者の乏しい臨床経験からしても,薬剤をくりかえして使用する患者において種々の点(薬種別・年齢別・基礎人格の差異,合併または先在的な精神障害の存在,家庭内緊張の有無,薬剤の使用目的等々)でこまかい差異が多々みいだされるように思う。たとえば,バルビツール酸剤およびアルコール依存型の範疇にはいる患者をとりあげてみても,その内容には種々のものが含まれ,同一に論ずることは困難である。この見地から,著者はこの論文で,主として行動科学的にこの種の患者の分類をこころみ,私見を述べたいと思う。
なお,本論文中の〔症例番号〕は,さきの論文(その1)と重複するものに付されたものであり,その症例については簡潔に説明してあるので,(その1)を参照されたい。
さきの論文では,薬物依存者における対人関係のもつ意義について述べた。この論文では,薬物依存者の名称のもとに一括されている患者たちをいかにして分類しうるかという一試案を提起したいと思う。著者の乏しい臨床経験からしても,薬剤をくりかえして使用する患者において種々の点(薬種別・年齢別・基礎人格の差異,合併または先在的な精神障害の存在,家庭内緊張の有無,薬剤の使用目的等々)でこまかい差異が多々みいだされるように思う。たとえば,バルビツール酸剤およびアルコール依存型の範疇にはいる患者をとりあげてみても,その内容には種々のものが含まれ,同一に論ずることは困難である。この見地から,著者はこの論文で,主として行動科学的にこの種の患者の分類をこころみ,私見を述べたいと思う。
なお,本論文中の〔症例番号〕は,さきの論文(その1)と重複するものに付されたものであり,その症例については簡潔に説明してあるので,(その1)を参照されたい。
掲載誌情報