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文献詳細

雑誌文献

精神医学9巻7号

1967年07月発行

文献概要

特集 精神療法の技法と理論—とくに人間関係と治癒像をめぐって 第3回日本精神病理・精神療法学会シンポジウム

ユング派の分析における技法と理論—学校恐怖症児の事例を中心に

著者: 河合隼雄1

所属機関: 1天理大学学芸学部

ページ範囲:P.484 - P.488

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 この論文は,日本精神病理・精神療法学会第3回大会に発表したことを華にしている。しかし,学会抄録には一応理論的な考察を書いておいたが,発表当日は一つの事例を中心として具体的に述べたので,この論文においても,その事例を中心として述べ,それに理論的考察をつけ加えるようにする。なお,この事例は非常に簡単なもので,ユング(Jung)派の分析をこころみたといえるものではない。ただ,簡単ではあるが,そのなかに,ユング派の療法の特徴を示せる点があるので,とりあげたわけである。
 事例:中学2年生の男子。本人の言葉によると「中間考査の成績が思いのほか悪かつたので」欠席しはじめ,66日間欠席,この間,教師が家庭訪問してもいやがつて会わず,一度は無理に登校させたが,2日間出席した後に,また欠席してしまう。本人は来診するのをいやがったが,母親がむりやりにつれてくる。なお,家は農業で,本人は一人子である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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