文献詳細
展望
文献概要
I.はじめに
精神疾患の治療がphenothiazine系薬剤にはじまる向精神薬の導入によつて大きな変革をとげたことは,疑う余地のないところである。そして,reserpineをprototypeとするrauwolfia-alkaloid,chlorprothixeneを主とするthioxanthene誘導体ならびにtetrabenazineを主にするbenzoquinolizine誘導体などが相ついで出現し,抗うつ剤や緩和精神安定剤にも優秀なものがあらわれてきた。しかし,強力精神安定剤(major tranquilizer)あるいは神経転轍剤***(neuroleptica)としては,chlorpromazineをprototypeとするphenothiazine誘導体が1960年までの主役であつた。
ところが,phenothiazine,reserpineについで,neurolepticaの第3の系ともいうべきbutyrophenone系薬剤が1958年ころより欧州をはじめとして各国で使用されるようになり,その臨床的価値が本邦においても認められはじめてきた。
精神疾患の治療がphenothiazine系薬剤にはじまる向精神薬の導入によつて大きな変革をとげたことは,疑う余地のないところである。そして,reserpineをprototypeとするrauwolfia-alkaloid,chlorprothixeneを主とするthioxanthene誘導体ならびにtetrabenazineを主にするbenzoquinolizine誘導体などが相ついで出現し,抗うつ剤や緩和精神安定剤にも優秀なものがあらわれてきた。しかし,強力精神安定剤(major tranquilizer)あるいは神経転轍剤***(neuroleptica)としては,chlorpromazineをprototypeとするphenothiazine誘導体が1960年までの主役であつた。
ところが,phenothiazine,reserpineについで,neurolepticaの第3の系ともいうべきbutyrophenone系薬剤が1958年ころより欧州をはじめとして各国で使用されるようになり,その臨床的価値が本邦においても認められはじめてきた。
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