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文献詳細

雑誌文献

精神医学9巻8号

1967年08月発行

文献概要

研究と報告

老年期におけるアルコール依存者—家庭内緊張を中心として

著者: 大原健士郎1 奥田裕洪1 小島洋1 有安孝義2

所属機関: 1慈恵会医科大学精神神経科教室 2総武病院

ページ範囲:P.572 - P.576

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Ⅰ.はしがき
 本来,嗜好品としての性質をもつアルコールが,ある者に,Trunksucht,addictionを生じ,ある者にはchronischer Alkoholismus,chronic alcoholismを生ずる。この両者は,互いに移行する場合も多いが,どちらかの状態にとどまる場合もまれではない。ここで,きわめて素朴な観察をくだすとき,機会的に適度の飲酒をたしなむ者,習慣的な飲酒者であるが精神的にも身体的にも障害を示さない者,さらにはアルコールを断つことができず,そのうえ,精神的にも身体的にも著明な障害を示す者など,質的にも量的にも異なると思われるいくつかの群があげられよう。
 しかもそれらは,必ずしも単純な段階的経過をとるものではなく,各群の差異ならびに機制についても明らかでない点が多い。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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