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文献詳細

雑誌文献

胃と腸1巻3号

1966年06月発行

技術解説

胃のレントゲン診断(その2)

著者: 市川平三郎1

所属機関: 1国立がんセンター集検部

ページ範囲:P.297 - P.303

文献概要

3.透視撮影の実技

 私は前号で,はじめて胃の透視を試みる方えと題して,かなり初歩的なことを,それも主として心がまえとか考え方などといった,多分に心理的な面に紙数を使ってしまったようである.科学的でないといわれようと,胃のレントゲン診断で誤診したり.撮影がうまくゆかないというお話を聞いた場合,よくよく検討してみると,考え方の出発が違っていると思われることが沢山あることも事実だからである.

 粘膜の微細病変を描写するには,二重造影が一番よいというお話しをしたら,

「二重造影をすると大きい病変はわかりますけど,粘膜に萎縮があると像があまりはっきりしませんね」「いや,小さい病変の方がよく……」「でも粘膜像がよく出ないでしょ」「萎縮がある位の方が,低酸のことが多いからバリウムの凝固も少なくかえっていいと思うのですが」「でもレリーフがずっと少なくなって読みにくいでしょ」「空気を入れるのは,そのレリーフを少なくして,粘膜面そのものを描写しようというわけでして……」「でもレリーフで粘膜面を読影するのでしょ」

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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