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文献詳細

雑誌文献

胃と腸1巻9号

1966年12月発行

今月の主題 胃粘膜下腫瘍

研究

胃および直腸癌の周辺部粘膜下色素注入による所属リンパ節染出について

著者: 小野慶一1 渡辺襄1 熊谷達夫1 田中隆夫1 土田博1 児玉要1

所属機関: 1弘前大学医学部大内外科教室

ページ範囲:P.975 - P.978

文献概要

Ⅰ.まえおき

 癌根治手術に際し,原発巣附近の転移リンパ節廓清は必要かくべからざる条件である.ところが実際リンパ節廓清にあたって,肉眼的な転移の有無判定はもちろんのこと,所属リンパ節の所在部位すら識別するのに困難をともなうことが少なくない.腫脹増大せるリンパ節の確認は簡単であるにしても,肉眼的に確認困難なリンパ節の探索は容易なことではない.

 とくに肥満者の場合,豊富な脂肪組織にリンパ節は埋没して,その確認はなおさら困難を極める.しかもかかる識別困難な小さいリンパ節ですら癌転移巣の発見されることが少なくないといわれている.かかる転移巣を榊原1)はmicrosolitary metastatic fociとして注意を喚起している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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