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文献詳細

雑誌文献

胃と腸10巻11号

1975年11月発行

文献概要

今月の主題 胃の良・悪性境界領域病変 主題

胃の良・悪性境界領域病変―私はこう思う

著者: 中村恭一12 高木国夫3

所属機関: 1筑波大学医学専門学群病理学教室 2癌研究所病理部 3癌研究会付属病院外科

ページ範囲:P.1455 - P.1463

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 胃の良・悪性境界領域病変には,最も頻度の高いものとして限局性上皮性の所謂“異型上皮巣”があり,それは臨床的ならびに病理組織学的に分化型癌との鑑別が問題となる.一方,頻度は高くはないが非上皮性に於ても境界領域病変が存在し同様の問題がある.たとえば,所謂“リンパ細網細胞増生”と悪性リンパ肉腫,平滑筋腫と平滑筋肉腫との間にである1)2).このような良・悪性境界領域病変には,たとえそれらが良性と見なされたとしても,時間の経過によって悪性化するか否かの問題があり,さらにはそれらの治療法はといった問題が残されている.

 ここでは,胃の上皮性良・悪性境界領域病変について,根源的なこと,分化型癌との鑑別,さらにはどのように対拠すべきかを筆者らの経験から眺めてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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