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胃と腸ノート
疣状胃炎に合併した早期胃癌のX線診断(1)
著者: 村島義男1 八百坂透1
所属機関: 1札幌厚生病院消化器科
ページ範囲:P.1608 - P.1608
文献購入ページに移動 胃癌の発生母地としては,従来より胃潰瘍,ポリープ,異型上皮および慢性胃炎(特に化生性胃炎)であったが,最近慢性胃炎の1型としての疣状胃炎の癌化が問題となっている.
〔症例1〕A. Y. 44歳 男
図1のX線像で胃角には低い隆起を示す輪郭像と,その中に小さなニッシェ様の突出を認める.その他胃角から幽門にかけて粗大なアレヤ様の隆起が見られた.図2では角上の潰瘍瘢痕と,胃角にニッシェ様の突出を認めたが,周辺の隆起は図1に比べ不明瞭となっている.以上のX線像より潰瘍性びらん性胃炎と診断したが,胃角の病変はⅡa+Ⅱc型の早期胃癌を疑った.
〔症例1〕A. Y. 44歳 男
図1のX線像で胃角には低い隆起を示す輪郭像と,その中に小さなニッシェ様の突出を認める.その他胃角から幽門にかけて粗大なアレヤ様の隆起が見られた.図2では角上の潰瘍瘢痕と,胃角にニッシェ様の突出を認めたが,周辺の隆起は図1に比べ不明瞭となっている.以上のX線像より潰瘍性びらん性胃炎と診断したが,胃角の病変はⅡa+Ⅱc型の早期胃癌を疑った.
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