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文献詳細

雑誌文献

胃と腸10巻12号

1975年12月発行

文献概要

胃と腸ノート

腎不全と血中ガストリン

著者: 三輪剛1 谷礼夫1 阿部薫2

所属機関: 1東海大学医学部内科 2国立がんセンター

ページ範囲:P.1622 - P.1622

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 腎不全の患者に何らかの抗潰瘍治療を行なわなければならないことは,いまや周知のことである.ClendinnenやNewtonらがガストリンが破壊される主要臓器は腎であろうと提唱してから腎不全患者における血中ガストリンレベルや胃酸分泌や消化性潰瘍に関する興味が高まった.

 Kormanらは血漿クレアチニン3.0mg/dl以上の重症腎不全患者において空腹時血中ガストリンレベルが著明に高値を示し,腎機能と胃機能との関係を十分に示唆したのである.腎不全のために透析を行なっている患者についてはその前後の血中ガストリンレベルに著変はなく恐らく透析膜をガストリンは通過しないのであろうと推定した.そして,重症腎不全例においては,その原疾患とかかわりあいもなく空腹時血中ガストリンレベルは高いという結論に達した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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