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胃と腸ノート
肝悪性腫瘍の血管造影の意義とX線所見(3)
著者: 有山襄1 池延東男1 大橋計彦1
所属機関: 1順天堂大学医学部消化器内科
ページ範囲:P.178 - P.178
文献購入ページに移動血管に乏しい肝腫瘍を診断するためには,肝の造影剤による良好な濃染像が得られれば,小さなものでも陰影欠損として表わせる.この目的にかなった検査法として経臍静脈門脈造影(umbilical portography)がある.この方法は1959年Gonzalesによって初めて行なわれ,肝円索の中に存在する臍静脈から門脈にカテーテルを挿入して造影を行なえば,門脈系の造影に続いて肝の濃染像が得られる.手技に多少の慣れを必要とするが困難ではない.本法を行なえば0.5cmまでの血管に乏しい肝腫瘍は容易に診断できる.図3は大腸癌症例の経臍静脈門脈造影で,小さな転移巣が明瞭に描出されている(矢印).
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