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文献詳細

雑誌文献

胃と腸10巻2号

1975年02月発行

研究

幽門前庭部急性病変の内視鏡による経過観察

著者: 白浜龍興1 阿万修二1 川口茂治1 豊川秀治1 小山博誉1 久保健造1 佐藤亮五1 平福一郎1 杉山賢一2 有川早治3

所属機関: 1自衛隊中央病院 2沼津市杉山病院 3有川胃腸科医院

ページ範囲:P.219 - P.225

文献概要

 激しい心窩部痛,悪心,嘔吐など急性の消化器症状を呈する患者に,早期の胃内視鏡検査を施行し,幽門前庭部全領域に広範囲のびまん性の出血,白色苔,黄色苔附着を有する,いわゆる出血性びらんを認め,その内視鏡による経過観察中に同部に急性多発性潰瘍を残し治癒していく症例を経験している.また同様の自覚症状を有するものの初回内視鏡検査で幽門前庭部急性多発性潰瘍を認めた症例も経験している.

 著者らは,たこいぼ状,点状,線状,不整形と多彩な内視鏡所見を示す,いわゆる出血性びらんのうち,不整形の出血性びらんを幽門前庭部急性多発性潰瘍(対称性のことが多い)の前段階の病変として考え,その臨床所見,X線所見,内視鏡所見および胃液検査などによる経過観察を積極的に行なっている.これらのうち幽門前庭部に広範囲にみられる不整形の出血性びらんの内視鏡所見,特に悪性疾患との鑑別および幽門前庭部急性多発性潰瘍との関連について検討したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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