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今月の主題 胃ポリープの癌化をめぐって 主題
胃ポリープ癌化の組織学的判定及びその結果について
著者: 長与健夫1
所属機関: 1愛知県がんセンター研究所第一病理部
ページ範囲:P.301 - P.308
文献購入ページに移動 胃癌の前駆病変の一つとして胃潰瘍とともに胃ポリープが挙げられてから既に数十年の年月が経つ.この説の根拠を成すのは限局性隆起を示す胃癌病変のうちのあるものが組織学的に胃ポリープ先行の証があることによるが,単純な胃ポリープはその数十倍も頻度が高く,どのようなタイプの胃ポリープが癌化しやすいのか? 胃ポリープのうちのおよそ何%が癌化するのか? ポリープ癌を早期に発見するにはどのような方法をとったら良いのか? といった臨床上の重要問題は,今までにわれわれが持っていた知見や成績が,主として切除胃の組織検査という限られた方法によっていたため側面的たらざるをえなかった.
内視鏡を用いた生検組織診の発達は,この問題に対しても画期的な光明を投げかけ,先人が持っていた知見は単なる学問的意義や価値としてのみでなく,日常の臨床診断に際しても必要欠くべからざるものとなってきた.
内視鏡を用いた生検組織診の発達は,この問題に対しても画期的な光明を投げかけ,先人が持っていた知見は単なる学問的意義や価値としてのみでなく,日常の臨床診断に際しても必要欠くべからざるものとなってきた.
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