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文献詳細

雑誌文献

胃と腸10巻3号

1975年03月発行

文献概要

今月の主題 胃ポリープの癌化をめぐって 主題

胃ポリープ癌化の組織学的判定及びその結果について

著者: 長与健夫1

所属機関: 1愛知県がんセンター研究所第一病理部

ページ範囲:P.301 - P.308

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 胃癌の前駆病変の一つとして胃潰瘍とともに胃ポリープが挙げられてから既に数十年の年月が経つ.この説の根拠を成すのは限局性隆起を示す胃癌病変のうちのあるものが組織学的に胃ポリープ先行の証があることによるが,単純な胃ポリープはその数十倍も頻度が高く,どのようなタイプの胃ポリープが癌化しやすいのか? 胃ポリープのうちのおよそ何%が癌化するのか? ポリープ癌を早期に発見するにはどのような方法をとったら良いのか? といった臨床上の重要問題は,今までにわれわれが持っていた知見や成績が,主として切除胃の組織検査という限られた方法によっていたため側面的たらざるをえなかった.

 内視鏡を用いた生検組織診の発達は,この問題に対しても画期的な光明を投げかけ,先人が持っていた知見は単なる学問的意義や価値としてのみでなく,日常の臨床診断に際しても必要欠くべからざるものとなってきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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