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文献詳細

雑誌文献

胃と腸10巻3号

1975年03月発行

文献概要

症例

S状結腸にみられた若年性ポリープ(Juvenile polyp)の1治験例

著者: 正司政夫1 中川原儀三1 素谷宏1 南場一郎2 松原藤継3

所属機関: 1金沢大学医学部第2外科学教室 2金沢大学医学部小児科教室 3金沢大学医学部中央検査部病理

ページ範囲:P.355 - P.359

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 最近,直腸,結腸などに対するレ線的,内視鏡的診断技術の進歩によって,外科医が取り扱う大腸疾患は増加している.小児における大腸疾患は成人に比べて少ないが,十分留意すれば,今後かなりの症例に遭遇する可能性があると考えられる.

 1847年Guersantが“小児の肛門より脱出する直腸ポリープ”を報告して以来,直腸,結腸の若年性ポリープは,諸外国において,現在までかなり報告されているが,本邦では,1973年までに40例が報告されたに過ぎず,比較的稀な疾患といえる.これはMorsonの分類による過誤腫性ポリープ(hamartomatous polyp)で,悪性変化は少ないとされている.われわれは,最近,この1例を経験し治癒せしめたので,その概略を紹介するとともに,若干の文献的考察を加えたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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