文献詳細
今月の主題 消化管カルチノイド
主題
文献概要
カルチノイド腫瘍は,既に前世紀の初めからその存在が知られていたが,1907年Oberndorferにより通常の癌腫とは異なる性質を有するところから,カルチノイドなる名称が附された.その後,カルチノイド症候群と呼ばれる特徴的な症状を伴うことが知られ,それが本腫瘍の作るセロトニンとの関連において検討された.さらに本腫瘍は消化管のみならず,肺,胸腺,甲状腺,膵,卵巣および睾丸などからも生じ,かつセロトニン以外にも種々の活性物質を産生,放出することがわかって来た.
以下,本稿においては,カルチノイド腫瘍が作る活性物質の生化学的,薬理学的性質に焦点をしぼり,本症の臨床像にふれつつ2,3の問題点を述べることにする.
以下,本稿においては,カルチノイド腫瘍が作る活性物質の生化学的,薬理学的性質に焦点をしぼり,本症の臨床像にふれつつ2,3の問題点を述べることにする.
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