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文献詳細

雑誌文献

胃と腸10巻6号

1975年06月発行

今月の主題 消化管憩室

主題

日本の消化管憩室症

著者: 矢沢知海1 小坂知一郎1 渡辺修身1 原俊明1

所属機関: 1東京女子医科大学消化器病センター

ページ範囲:P.721 - P.727

文献概要

 消化管憩室症は,食道から直腸まで発生する可能性がある.そして,単発性から多発性,型も真性,仮性とあり,その発生部位によりいろいろと異なった様相を呈している.そして欧米人と日本人では,その性質,発生部位,重症度など必ずしも同一ではない.ただ最近,日本でも生活の西欧化につれて欧米人と同じように憩室症に悩む時代が到来するのではないかと案じている.

 昨年,シカゴの国際消化器外科学会の結腸憩室症のシンポジウムに出席の際,Welchが私に,“日本の結腸憩室症は大問題ではないであろう.しかし,米国では5歳の小児にも憩室が発生して,現在疫学的にも大問題であり,日本も近い将来同じような運命をたどるであろう”といったことを思い出す.このように,全世界的に,現在――さらに将来にかけて,憩室症は大きな問題であると思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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