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文献詳細

雑誌文献

胃と腸10巻7号

1975年07月発行

文献概要

今月の主題 消化管の非上皮性腫瘍 主題

消化管の非上皮性腫瘍について―その臨床面よりの考察

著者: 信田重光1 長島金二1 荒川征之1 松沢良和1 池口祥一1 横田勝正1 武藤邦彦1 日高知昭1 高田悦雄1

所属機関: 1独協医科大学外科

ページ範囲:P.861 - P.875

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 腫瘍病理学では,腫瘍を良性,悪性に分け,またその発生母地によって上皮性と非上皮性に分類している.本主題の非上皮性腫瘍は,すなわち,上皮性腫瘍でない腫瘍を一括して呼称する名称ということになる.当然,非上皮性腫瘍の中に,良性と悪性が分類される.上皮性悪性腫瘍が癌であり,非上皮性悪性腫瘍は肉腫である.上皮性良性腫瘍としては,ポリープ,腺腫,乳嘴腫などが含まれるが,胃においてはこれらの存在は疑われており,胃ポリープの本質がいわゆる腫瘍ではないとする考え方が強くなっている現在,胃において上皮性良性の真性腫瘍の存在は少ないことになる.一方,非上皮性良性腫瘍としては,消化管のいずれの部位においても平滑筋腫,脂肪腫,線維腫,神経線維腫,血管腫などの存在が,頻度の多少はあれ認められている.このような腫瘍の発生母地による分類のほかに現在,特に胃において臨床的に一般に用いられている“粘膜下腫瘍”という名称がある.本稿においては,まず胃における非上皮性腫瘍と粘膜下腫瘍の関係について考察を加え,ついで各臓器における非上皮性腫瘍の臨床像を分析したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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