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文献詳細

雑誌文献

胃と腸10巻8号

1975年08月発行

文献概要

今月の主題 クローン病とその周辺 主題

大腸クローン病の内視鏡像

著者: 長廻紘1 鈴木博孝1 青木暁1 中江遵義1 佐々木宏1 矢沢知海1 竹本忠良1

所属機関: 1東京女子医大消化器病センター

ページ範囲:P.1039 - P.1051

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 Crohn病は,主として慢性に経過する腸の炎症性疾患である.内科的あるいは外科的(術後再発が多いといわれる)に有効な治療法がなく,ステロイド剤でコントロール可能なことの多い潰瘍性大腸炎や,抗結核剤によく反応する腸結核症とその扱いを異にする.

 したがって非観血的にCrohn病を診断することは臨床上非常に重要である.もちろん他の炎症性腸炎と同様Crohn病も総合的に診断すべきことはいうまでもないが,本稿では総合診断のうちに占める位置の大きい内視鏡診断に重点をおき,どのような内視鏡像を呈するCrohn病が診断可能かについて検討し,あわせてCrohn病との対比において潰瘍性大腸炎と腸結核の特徴についても検討した.その結果,ある程度進行し,肉眼的に特徴的な像を示すに至ったCrohn病は充分内視鏡的にも診断可能であるとの結論に達したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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