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文献詳細

雑誌文献

胃と腸10巻8号

1975年08月発行

研究

消化管ホルモンの小腸絨毛運動に及ぼす影響について

著者: 難波良司1

所属機関: 1岡山大学養護教諭養成所生理学教室

ページ範囲:P.1097 - P.1101

文献概要

 今世紀にはいってから,消化管ホルモンの研究は驚異的な発展を遂げ,今日では約10種類のホルモンが報告されている.特に電子顕微鏡を用いた解剖学の研究あるいはポリペプチド化学の著しい進歩によって,消化管ホルモンの放出細胞の分類が詳細になり,消化管ホルモンの化学構造が次々と明らかになってきた.その結果,一部の消化管ホルモンは合成されるようになり一般に使用されるようになってきた.しかしながら,消化管ホルモンのすべてが解明されたのではなく不明な点も多く生理学的な研究も未完成である.たとえば消化管ホルモンの生理学的研究は主として胃腸の運動あるいは平滑筋の研究に重点がおかれて,消化・吸収の両面で最も重要な働きをしていると考えられる絨毛運動との関係についてはビリキニンを抽出したKokas一派8)~10)12)以外には誰もみていない.筆者は約10年前より小腸絨毛運動の生理学的研究を行なっているが,今回は消化管ホルモンと小腸絨毛運動との関係について研究したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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