文献詳細
研究
限局性腸炎の外科的治療
著者: 山崎匡1 林哲明1 亀山仁一1 桃野哲1 佐々木巌1 佐藤寿雄1 塚本長2
所属機関: 1東北大学医学部第1外科教室 2山形大学医学部第1外科教室
ページ範囲:P.107 - P.113
文献概要
自験例の検討
1.限局性腸炎の頻度
限局性腸炎などの腸の非特異性潰瘍の概念や分類などについては現在やや混乱がみられているが,教室における症例を疾患別に示すとTable 1のごとくである.すなわち,昭和36年4月より49年3月までに経験した腸の非特異性潰瘍86例のうちもっとも多いのは潰瘍性大腸炎50例であり,次いで限局性腸炎26例である.また特発性潰瘍10例については大腸の症例が2例のみで,残り8例は小腸のいわゆる非特異性多発性小腸潰瘍と称されるものである.また限局性腸炎の頻度についてみると同期間の入院患者総数9,613例の0.3%に相当した.
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