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文献詳細

雑誌文献

胃と腸11巻10号

1976年10月発行

文献概要

症例

内視鏡的に観察された腸管のう腫様気腫の1例

著者: 山岸俊彦1 高邑裕太郎1 笠岡千孝1 海部暁1 杉山貢2

所属機関: 1藤沢市民病院消化器科 2横浜市立大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1355 - P.1359

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 腸管のう腫様気腫は腸管壁内に多数の小気胞が集簇して発生し,腸管があたかもブドウの房様を呈する比較的稀な疾患である.ときに気腫は腸間膜,大網,横隔膜などにも認められる.

 本邦では1968年,江里ら1)が本疾患の148例を集計報告して以来,その後の5年間の著者らが文献上調査し得た37例を加えた計185例にすぎない.従来の報告1)2)では本疾患の発生部位は圧倒的に小腸に多いとされているが,われわれの調査した37例の少なくも12例(32%)では病変は結腸に認められており,結腸発生例の増加傾向がうかがわれた.しかし本疾患の内視鏡像についての報告はいまだ少ない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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