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文献詳細

雑誌文献

胃と腸11巻2号

1976年02月発行

今月の主題 小腸疾患の現況

主題

わが国における小腸疾患の現況と展望

著者: 川井啓市1 馬場忠雄2 赤坂裕三1 多田正大2 安芸宏信2 山口希1

所属機関: 1京都府立医科大学公衆衛生学教室 2京都府立医科大学第3内科学教室

ページ範囲:P.145 - P.155

文献概要

 小腸は口からも肛門からもかなりの距離があり,腹腔内を上下・左右に迂回し,腸管が重なるため病変部を明確に指摘しにくいこと,また元来小腸疾患が胃や大腸に比較して頻度が低いこともあって,その診断学は他の領域に比べかなり遅れていたことは確かである.

 しかし近年,これらの悪条件は各種検査法の手技の進歩,器種の開発によって改良されてきた.すなわち,まず小腸のX線検査は非常に長時間を要し,かつ得られた所見は機能的な修飾をうけて複雑,多彩で恒常性を欠く欠点があったが,造影剤の投与法や撮影法の工夫により,小腸のびまん性病変のみならず,局所病変をも明確に描出することができるようになった.また,小腸内視鏡についても器種の改良と挿入技術の向上により深部まで観察・生検も可能となってきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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