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文献詳細

雑誌文献

胃と腸11巻2号

1976年02月発行

文献概要

症例

隆起を呈した潰瘍瘢痕と酷似したⅡc型早期胃癌の1例

著者: 伊東進1 村上剛1 神原勤1 田中通博2 尾崎健次郎2 岸清一郎3 赤木郷4

所属機関: 1国立善通寺病院内科 2国立善通寺病院外科 3徳島大学医学部第2内科学教室 4徳島大学医学部第2病理学教室

ページ範囲:P.209 - P.213

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 早期胃癌分類が提唱されて十余年,いまや早期胃癌はさほど珍しくなくなったが,今日においても癌,非癌の鑑別に困惑することがある.これらのうち潰瘍瘢痕との鑑別上最も注意すべきものはⅡcあるいはⅡc+Ⅲ型早期胃癌である1).従来,潰瘍瘢痕は陥凹性病変の終末像と考えられ,隆起を呈した潰瘍瘢痕についてはあまり検討されておらず,石川ら2)が内視鏡所見から潰瘍瘢痕を陥凹型,平坦型,隆起型に分け検討しているにすぎない.

 著者ら3)4)も隆起を呈した潰瘍瘢痕は臨床的に注意すべき病変であることを報告したが,このたび,隆起を呈した潰瘍瘢痕に酷似したⅡc型早期胃癌を経験したので,若干の考案を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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