icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸11巻2号

1976年02月発行

症例

炎症性ポリープを伴った非特異性多発性小腸潰瘍の1例

著者: 三好洋二1 田村矩章1 古城治彦1 岡本英樹1 佐久本健1 福本四郎1 田中弘道1

所属機関: 1鳥取大学医学部第2内科

ページ範囲:P.215 - P.220

文献概要

 小腸における潰瘍性病変,特に非特異性潰瘍についてはいまだ不明な点が少なくないが,近年,診断法の進歩に伴い新しい知見が数多く報告されてきた1)~7).筆者らは炎症性ポリープを伴う非特異性多発性潰瘍を経験したので報告する.

症例

 患 者:T. M. 65歳 家婦

 主 訴:下腹部痛

 現病歴:昭和33年食後に時々嘔吐あり,某医にて上部小腸に狭窄を認められ約10cmの切除を受けた.術後の経過は良好であったが,約半年後より時々下腹部痛,嘔吐をきたすようになり,再び某医を受診するも異常なしといわれた.腹痛は嘔吐によって軽減し,腹痛発作は年2~3回程度にまで減少したので放置していた.昭和50年5月子宮癌のため本学婦入科に入院し放射線療法を受けた.この治療中に持続性の下腹部痛をきたすようになり当科を紹介された.なお,今回は悪心,嘔吐は認めなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら