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文献概要
症例
胃サルコイドージスの1例
著者: 小林航三1 早川礼介1 吉岡照樹2 中島伸夫3
所属機関: 1愛知県総合保健センター 2愛知県職員病院外科 3名古屋大学附属病院検査部病理室
ページ範囲:P.621 - P.626
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患 者:塗○美○ 42歳の男子
主 訴:胃部重圧感
既往歴:家族歴:特記すべきものはない.
経過:数カ月前から主訴あり.昭和50年2月25目人間ドック(AMHT,自動化検診システム)を受診した.胃X線検査でⅡc様病変を指摘され精査をうけ入院し,4月25日胃切除術をうけた.
入院時検査所見:顔貌正常,皮膚・眼瞼結膜に貧血,黄疸なし.表在リンパ節腫脹なし.胸部打聴診異常なし.腹部平坦,圧痛抵抗なし.腫瘤触れず.肝,脾を触れない.その他サルコイドージス,または,結核を思わせる所見なし.
検査成績:尿検査,蛋白(-),糖(2+).便潜血(-).末梢血,赤血球464×104,白血球5,600,Hb15.8g/dl.血液生化学異常なし.梅毒反応陰性.血糖負荷試験(100g T. G. 負荷),前82mg/dl,1時間値172mg/dl.ツ反応陰性.胸部X線検査異常なし.胃液検査BAO 0.008mEq/h,MAO 0.169mEq/h(ガストリン1μg 筋注).胃液培養結核菌陰性.なおKveim反応は施行しなかった.
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