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文献概要
今月の主題 食道・噴門境界部の病変 主題
食道潰瘍
著者: 遠藤光夫1 羽生富士夫1 小林誠一郎1 吉田操1 秋本伸1 竹本忠良2 渡辺伸一郎2
所属機関: 1東京女子医科大学消化器病センター外科 2東京女子医科大学消化器病センター内科
ページ範囲:P.705 - P.713
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食道潰瘍の頻度は,はじめ剖検例を中心に報告され,Berthold(1883)の9,633例中0.16%,Gruber(1911)の4,208例中0.6%とされ,臨床例ではJackson(1929)1)が食道鏡検査例4,000例中88例2.2%と述べている.われわれも,過去10年間の食道鏡検査回数9,726回で2.3%とJacksonとほぼ同じような頻度である.しかし,10年前の千葉大学第2外科での統計では,食道鏡検査回数5,005回中0.8%と少なく2),最近になり診断技術面の進歩もあるが,食生活の変化で,肥満,特に老人の肥満者の多いことなど,疾患の実数も確かにふえてきていると思う.
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