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文献詳細

雑誌文献

胃と腸11巻6号

1976年06月発行

文献概要

今月の主題 食道・噴門境界部の病変 主題

食道アカラシアと軽度食道裂孔ヘルニア

著者: 平島毅1 原輝彦1 竹内英世1 武藤護彦1 久賀克也1

所属機関: 1千葉大学医学部第2外科

ページ範囲:P.721 - P.727

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 食道胃接合部の機能は大別して2つあり,その1つは接合部開口機序,他の1つは接合部逆流防止機構である.これは接合部の運動機能が全く相反する機能を持っており,正常すなわち生理的には良く合目的的に使い分けられている.しかしながら何かを契機にこれら運動機能が障害されると接合部開口不全,すなわち無弛緩となり,食道アカラシアとなる.また,接合部逆流防止機構不全は食道裂孔ヘルニアに合併して認められる.両者は共に接合部の機能的疾患の性格をもち,したがってその診断も従来のX線,内視鏡検査に加えて食道の機能検査としての食道内圧pH測定が意義を持ってくる.著者は食道アカラシアの診断的事項に加えてその分類とそして食道裂孔ヘルニアについては,食道内圧pH測定の診断的意義について述べる.

食道アカラシア

 Achalasiaなる病名は1914年Hurst1)によって命名されたもので,いわゆる噴門痙攣症2)Cardiospasmus,あるいは特発性食道拡張症3)Idiopathische Ösophagus Dilatationなどと従来呼ばれてきた疾患である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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