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文献詳細

雑誌文献

胃と腸11巻8号

1976年08月発行

文献概要

今月の主題 潰瘍性大腸炎―最近の趨勢 主題

潰瘍性大腸炎の内科的治療と臨床経過

著者: 吉田豊1

所属機関: 1弘前大学医学部第1内科

ページ範囲:P.997 - P.1004

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 今日の医学がある病気をどこまで治療できるかということは,われわれの研究がその病気の病因と発生病理をどのくらい解明しているかにあるといっても過言ではない.潰瘍性大腸炎が例外であるはずがなく,今日なお病因はもちろんのこと,発生病理も一部を除いてほとんどわかっていないだけに,治療も難しく厳密な意味での治癒は期待できない現状である.したがって,現段階の内科的治療では無症状となる緩解を目標とするが,病態が十分にコントロールされた状態では患者の社会復帰も可能であり,重大な合併症のない限り治療は内科的に行なうのが原則である.治療方針は以下の3点に基づいており,治療に際してこれらは忘れられない.すなわち,

 1)本症は大腸の慢性炎症であり,大腸が過敏な状態にある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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