胃と腸11巻9号

1976年09月発行

今月の主題 症例・研究特集

症例

16歳男子にみられた腸管回転異常による先天性十二指腸狭窄症の1例

著者： 石原健二¹ 茎田祥三¹ 片岡和博¹ 小堀迪夫¹ 木原彊¹ 佐野開三² 山本康久² 荒木英斉³

所属機関： ¹川崎医科大学消化器内科 ²川崎医科大学消化器外科 ³福山市荒木医院

ページ範囲：P.1159 - P.1165

文献概要

　腸管回転異常に伴う先天性腸狭窄症例は現在まで多数の内外の文献があるが，なお稀な疾患であり，特に年長児に至るまで放置されていた症例は少ない．著者らは最近，頻回の嘔吐と腹痛を訴える16歳の患者で，消化管レ線検査を行なった結果本症であることを確認し，根治手術に成功した症例を経験したので，文献的考察を加えて報告する．