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文献詳細

雑誌文献

胃と腸11巻9号

1976年09月発行

今月の主題 症例・研究特集

研究

重複十二指腸主乳頭―内視鏡で観察した10症例について

著者: 土岐文武1 大井至1 竹本忠良2

所属機関: 1東京女子医科大学消化器内科 2山口大学医学部第1内科

ページ範囲:P.1203 - P.1212

文献概要

 膵・胆管の開口様式に関しては,古くから剖検例を中心に詳細な検討が行なわれ,いくつもの分類がなされている1)~8).このvariationに富んだ膵・胆管の末端が,主として十二指腸主乳頭(以下単に乳頭)に開口しているわけであるが,実際には内視鏡的に開口形態を厳密に分類することは,いくつかのtypeを除くと非常に困難である.その理由は乳頭の内視鏡的形態が,機能的な運動,挿鏡操作による刺激,観察時の条件などによって大きく左右されるからであり9),また剖検時に観察した形態が必ずしも機能をもっている生体の状態を忠実にあらわしているとはいえないからである.

 このように生体における膵管・胆管の開口形態を検討するには多くの問題があるが,最近,選択的な膵・胆管造影の経験が増すにつれ,この点における知識も増大してきた.特に,ある特殊な開口様式をもつ乳頭では,内視鏡的にもその形態を検討することが可能であると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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