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胃と腸ノート
Colonoscopyと固定点
著者: 長廻紘1
所属機関: 1東京女子医科大学消化器病センター
ページ範囲:P.1314 - P.1314
文献購入ページに移動①S状・下行結腸移行部
S状結腸ではどのような挿入方法をとっても短時間のうちにスコープ先端が下行結腸下端に達する.そしてα-loopのように,下方からこの固定点に向かう場合は容易に通過しうる(図の左).しかし図右のように,スコープがいったんこの固定点より上方にカーブを描き,先端が上から固定点へ向かうような場合は,固定点を越えるのは難かしく,生じたカーブがだんだん大きくなるだけで先端は固定されたままである.いうなればこの固定点がブロックになる.このカーブが極限に達してからやっとスコープ先端が先(下行結腸)へ進む.被検者の苦痛は大きいし,この部の漿膜に裂傷を作りやすい.
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