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文献詳細

雑誌文献

胃と腸12巻10号

1977年10月発行

今月の主題 症例・研究特集

症例

胃穹窿部粘膜下腫瘍(平滑筋腫)の十二指腸内脱出例

著者: 西川睦彦1 星島説夫1 岩永幸夫2 武田弘2 賀戸和男2 沖田瑛一3 五明田学4

所属機関: 1国立浜田病院消化器内科 2国立浜田病院消化器外科 3沖田内科 4鳥取大学医学部中検病理

ページ範囲:P.1333 - P.1337

文献概要

 わが国における胃診断の飛躍的発展により,胃粘膜下腫瘍の報告を数多くみる.胃粘膜下腫瘍の鑑別診断はその特有な所見について,X線的に,また内視鏡的に諸家の報告が多くみられるが,ときに十二指腸内に脱出し嵌頓した場合,その鑑別は困難である.われわれは胃穹窿部に基を有する粘膜下腫瘍が反覆して十二指腸内に逸脱した症例を経験したので報告する.

症例

 患 者:沢○セ○ 63歳 女性

 主 訴:左季肋部痛,摂食時嘔気,嘔吐

 既往歴・家族歴:特記すべきことなし

 現病歴:1972年2月頃より時々腹部膨満,心窩部不快感あり,他医にて胃X線検査をうけ胃隆起性病変を指摘される.以後放置していた.1974年11月,突然左季肋部激痛,嘔吐をきたし胃X線検査の結果,胃の著しい変形を指摘され当院に紹介入院す.激痛は鎮痙鎮痛剤の頻回にわたる投与後に軽快したが,2日後再び激痛,嘔吐を繰返した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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