文献詳細
今月の主題 症例・研究特集
特別座談会
浸潤範囲と深達度
著者: 八尾恒良1 西沢護2 高木国夫3 井田和徳4 中村恭一5 奥田茂6 笹川道三7 白壁彦夫8 村上忠重9
所属機関: 1九州大学第2内科 2都立駒込病院内科 3癌研付属病院外科 4岐阜歯科大学第2内科 5筑波大学基礎医学系病理 6大阪成人病センター 7国立がんセンター放射線診断部 8順天堂大学消化器内科 9東京医歯大学第1外科
ページ範囲:P.1389 - P.1409
文献概要
白壁 早期胃癌浸潤範囲の決定,また深達度の推定を行なってから10年以上経過しました.
昔はmとsmの区別がつかないということで,両者を早期癌の範疇の中に入れました.いまは診断も進んで5年生存率も違うので,mとsmとを分ける診断も行なわれています.
少なくとも90%以上の5年生存率をうるということであれば,mとsmは一緒にしてもいいかと思いますけれども,最高の診断をするということになると,mとsmを区別する診断も大いに成立していいわけです.不可欠なことは,m,smと,もっと深いpm,sとの鑑別,区別ということが大きくなると思います.
今日は,まず浸潤範囲の決定の討論を願いまして,あとから深達度の診断の討論をお願いしたいと思います.
浸潤範囲の決定で,総論から入りたいと思います.まず八尾先生から.
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