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文献詳細

雑誌文献

胃と腸12巻10号

1977年10月発行

文献概要

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海外文献紹介「原因不明の腹痛」

著者: 小林世美1

所属機関: 1愛知県がんセンター第1内科

ページ範囲:P.1358 - P.1358

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Abdominal Pain of Unknown Etiology: logy: I. J. Sarfeh(Amer. J. Surgery 132: 22~25, 1976)

 この研究は,原因不明の腹痛を訴える成人患者のとるべき経過に関する手がかりを与える何らかのcriteriaがあるかどうか,それらが診断と試験的開腹のための繰返しの入院を減らしうるかどうかを決定すべく計画された.

 1968~71年の原因不明の腹痛患者64人を対象とした.うち46人は女性.経過観察中女性の67%,男性の22%では改善をみず,若い人では改善率がよかった.2週間以内の症状を有する患者では,その65%は改善し,腹痛の原因疾患も25%に診断可能であった.ところが3カ月以上の有症状の患者では,改善が14%,診断のできたものも9%と少なかった.なかでも女性の場合は改善が期待されず,しかもその症状を説明しうる疾患をもっていないらしいとの成績を得た.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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