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文献詳細

雑誌文献

胃と腸12巻11号

1977年11月発行

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書評「消化管出血と緊急内視鏡検査」 フリーアクセス

著者: 相馬智1

所属機関: 1杏林大学

ページ範囲:P.1480 - P.1480

文献概要

 Urgent endoscopyという概念は,最近では単なる新しい言葉としてではなく,多くの施設で実際にroutine workとして行われるようになりつつある.一時代前までは消化管からの大量出血時には,その疾患の診断はおろか,その出血部位が食道なのか,胃か十二指腸からなのか,部位の決定さえおぼつかなく,私達外科医はshockの治療に追われるだけで,何を目標に手術の計画をたてるべきか,手をこまねくことも稀ではなかったのである.

 しかし最近では,この本の編者である竹本教授や鈴木助教授を中心とする進歩的な研究者の勇気と辛苦により,緊急内視鏡検査も確立されてきた.大量出血時でも内視鏡検査が行なわれ,診断が確定されて外科に送られたり,あるいは一時的にせよ内視鏡的止血により状態が改善されてelectiveに外科的処置が行なえるようになった.一時代前からみると雲泥の差である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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