icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸12巻11号

1977年11月発行

文献概要

症例

双生児にみられた家族性大腸ポリープ症の2例

著者: 加藤清1 赤井貞彦1 島田寛治1 小林晋一2 鈴木正武3

所属機関: 1県立ガンセンター新潟病院外科 2県立ガンセンター新潟病院放射線科 3県立ガンセンター新潟病院病理

ページ範囲:P.1539 - P.1546

文献購入ページに移動
 家族性大腸ポリープ症は大腸全域にびまん性に無数の腺腫性ポリープを発生し,放置すれば高率に癌化を来す家族性発生が濃厚な疾患である.1882年Cripps1)の兄妹2例の報告以来,その発生機序および癌化の点で興味ある疾患として注目され,最近諸家の報告も散見されるようになった.諸外国,とくに英米両国においては長年月にわたる観察例を有し,本邦においても宇都宮ら2)が394例余の全国集計例を報告している.

 著者らは27歳,一卵性双生児の男子2例に本症の発生をみ,明らかな癌性変化を認めたが,術後3年余経過した現在再発なく正常に社会復帰している症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?