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文献詳細

雑誌文献

胃と腸12巻3号

1977年03月発行

文献概要

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海外文献紹介「胆汁で惹起された急性びらん性胃炎:制酸剤,コレスティラミン,プロスタグランディンE2による予防」

著者: 小林世美1

所属機関: 1愛知県がんセンター第1内科

ページ範囲:P.308 - P.308

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Bile-Induced Acute Erosive Gastritis. Its Prevention by Antacid, Cholestyramine, and Prostaglandin E2: N.S. Mann (Am J Digest Dis 21: 89~92, 1976)

 急性びらん性胃炎は,大量の胃出血を起こしうる.そのメカニズムは明らかでないが,胃のmucosal barrierの破壊とHイオンの逆拡散の亢進が要因であろう.胆汁酸塩や表面活性剤が,mucosal barrierを破壊しうることは知られている.しかし胃に傷害を加えるには,酸の存在が必要と思われる.胆汁が十二指腸から胃へ逆流することはよく知られていることで,これが急性胃炎の病理発生に関連がある.

 著者らは,ラットの実験で,胆汁を胃内投与して急性びらん性胃炎をつくり,そして制酸剤,cholestyramine(胆汁酸塩と結合する),Prostaglandin E2(胃酸分泌を抑制する)の同時胃内投与により急性びらん性胃炎発生を防止できるかどうかにつき研究した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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