胃と腸12巻3号

1977年03月発行

症例

回腸末端に発生したInflammatory fibroid polyp（Helwig）の1例

著者： 金仁洙¹ 大西長昇¹ 大西信行¹ 寺田紀彦¹ 大西長久¹ 福原徹¹ 橋本修¹ 山際裕史²

所属機関： ¹三重県松阪市・大西病院 ²三重大学医学部中央検査部病理

ページ範囲：P.389 - P.392

文献概要

　消化管のInflammatory fibroid polyp（Helwig，炎症性線維腫様ポリープ）は胃にみいだされることのほうが多く^1)～5)，本邦では今までに二十数例報告されているが，回腸の症例はきわめて稀で，本邦では1例の報告をみるに過ぎない¹⁵⁾．

　われわれは回腸末端に発生し回盲部慢性腸重積症をきたした1例を経験したので報告する．