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文献詳細

雑誌文献

胃と腸12巻5号

1977年05月発行

今月の主題 高齢者の胃病変の特徴

主題

疫学からみた高齢者の胃病変

著者: 川井啓市1 宮岡孝幸1 三崎文夫1 島本和彦2

所属機関: 1京都府立医科大学公衆衛生 2星ケ丘厚生年金病院内科

ページ範囲:P.591 - P.597

文献概要

 臨床医学はいわばcase studyの集積を中心にした,経験からの治療を主体とする学問であるのに対し,疫学は人間集団を対象として人間の健康および異常の原因を宿主,病因,環墳の各面から包括的に考究し,その増進と予防をはかる学問である1).ある意味では集団病理学あるいは社会病理学といわれることもある.

 したがって疫学は人間の集団のなかで疾病を含む健康事象がどのような頻度で分布し,それが時間的にどのように変動するかを測定し,そのような分布に対してどのような要因が働いているかを異なった条件下での事象の発現と比較することによって明らかにする.その意味では疫学は決して基礎医学のなかで扱われるべき内容ではなく臨床医を含めた社会医学のなかでこそ問題にされるべきものであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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