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文献詳細

雑誌文献

胃と腸12巻5号

1977年05月発行

文献概要

今月の主題 高齢者の胃病変の特徴 主題

臨床からみた高齢者の胃病変―胃潰瘍

著者: 並木正義1

所属機関: 1旭川医科大学第3内科

ページ範囲:P.599 - P.604

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 何歳以上を高齢者とするかについては,いろいろな意見がある.日本老年医学会では,一般に60歳以上を老年者としているが,このうち70歳以上をとくに高齢者と称している人もいる.日本人の平均寿命が延びたこともあって,問題によっては60歳台と70歳以上を分けて吟味しなければならない場合もあるが,胃潰瘍についてはあまりその必要もなさそうである.したがって,老年者と高齢者とを分けて考えるというよりも,ここでは一応60歳以上の老人の胃潰瘍ということで,その特徴と問題点について述べ,そのなかで70歳以上のものにおいてとくに考慮すべき事項があれば,その都度指摘することにする.

 老人の胃潰瘍は,青壮年のそれに比べ,種々の点において特徴がある.その特徴を形づくる大きな因子は,つまるところ局所(胃)および全身の老化現象に伴う病態であろうが,いずれにしても日常の診療において,胃潰瘍についても老人は老人なりにとくに注意をはらわなければならないいくつかの点がある.以下これらについて具体的に述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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