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文献詳細

雑誌文献

胃と腸12巻6号

1977年06月発行

症例

随伴類似Ⅱb病変の1例とその実体顕微鏡像―特に実体顕微鏡的観察の意義を中心に

著者: 岡田利邦1 川原文次1 稲葉哲郎1 山田耕三1 中島清美1 菅原優1 杉村文昭1 上野正巳1 工村房二1 野本一夫1 佐藤英典2 田林忠綱3 篠崎玄幸3 斎藤紀雄3 牧野哲也4 吉井隆博4

所属機関: 1東京都がん検診センター診断第1部 2福島医科大学第2内科 3都立大塚病院内科 4埼玉医科大学第1病理学教室

ページ範囲:P.777 - P.784

文献概要

 実体顕微鏡による観察の特徴は,X線,内視鏡の現在の観察の限界となっているareaを超えて,それを構成している表面の微細所見である,吉井のいう,胃小窩模様(Foveolar Pattern,以下FP)2)5),胃小溝模様(Sulciolar Pattern,以下SP)2)5)の変化を明瞭に認識できる点にある.それらの変化と組織学的変化との相関性が見出されるならば,“拡大して観察すること”の意義が生じてくるのであるが,現在の時点では,表面の微細所見(areaより小さい単位の変化)からの診断基準は確立されていない.今回,われわれは,X線,内視鏡,肉眼所見でともに病巣範囲の決定が困難であった随伴類似Ⅱb病変(Ⅱc+Ⅱb)を実体顕微鏡的に観察し,それによる病巣範囲の決定が組織学的検索とほぼ一致する結果を得たのでこれを報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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