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文献詳細

雑誌文献

胃と腸12巻7号

1977年07月発行

文献概要

今月の主題 残胃病変 主題

残胃の良性病変―主として吻合部潰瘍について

著者: 鈴木博孝1 朝戸末男1 押淵英晃1 恩田光憲1 井手博子1 榊原宣1 市岡四象2

所属機関: 1東京女子医大消化器病センター 2東京女子医大成人医学センター

ページ範囲:P.883 - P.892

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 胃手術後の残胃病変で何といっても一番問題となるのは吻合部潰瘍であろう.吻合部潰瘍の名称,定義は種々1)~12)であるが,本稿では胃切除後の吻合口やその近傍に認められる術後再発潰瘍を総括した広い意味の潰瘍病変を指し,吻合部縫合線上の潰瘍も空腸潰瘍も一括して吻合部潰瘍と呼ぶこととする.

 吻合部潰瘍は1897年Bergによって観察記載され,1899年BraunにょってUlcus pepticum jejuniと命名されたといわれる1).この胃切除あるいは胃空腸吻合術後の後遺症は診断,治療に問題が多いのみならず自覚症状も強く治り難い性質がある.われわれの施設で経験した56症例について術式を中心に,内科的あるいは外科的治療の成績を検討する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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