文献詳細
今月の主題 残胃病変
主題
文献概要
胃腸吻合部の良性病変としては吻合部潰瘍と吻合部ポリープがこの部に特異的である.吻合部潰瘍については発生機序をめぐる基礎的研究をはじめとし,臨床的な立場からX線および内視鏡的診断学ならびに治療法,さらに発生防止のための手術法の検討などについて多くの研究が見られる.今回は今まであまり重視されなかった病理組織学的立場からの観察から吻合部潰瘍につき検討を行なうものである.
吻合部ポリープはLittler and Gleibermann(1972)がgastritis cystica polyposaとして記載した病変に相当し,本邦でも散発的に報告されているが1)7)21),われわれ(古賀ら,1976)の研究で,癌腫や他の良性ポリープと鑑別しうる特徴をもつ反応性の粘膜の増生であることがわかっている.この病変に関しては,肉眼ならびに,組織学的特徴を述べるとともに組織発生に関する新たな知見を加えて報告する.
吻合部ポリープはLittler and Gleibermann(1972)がgastritis cystica polyposaとして記載した病変に相当し,本邦でも散発的に報告されているが1)7)21),われわれ(古賀ら,1976)の研究で,癌腫や他の良性ポリープと鑑別しうる特徴をもつ反応性の粘膜の増生であることがわかっている.この病変に関しては,肉眼ならびに,組織学的特徴を述べるとともに組織発生に関する新たな知見を加えて報告する.
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