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文献詳細

雑誌文献

胃と腸12巻7号

1977年07月発行

今月の主題 残胃病変

主題

胃腸吻合部の良性病変―吻合部潰瘍と吻合部ポリープ

著者: 遠城寺宗知1 古賀淳1

所属機関: 1九州大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.893 - P.902

文献概要

 胃腸吻合部の良性病変としては吻合部潰瘍と吻合部ポリープがこの部に特異的である.吻合部潰瘍については発生機序をめぐる基礎的研究をはじめとし,臨床的な立場からX線および内視鏡的診断学ならびに治療法,さらに発生防止のための手術法の検討などについて多くの研究が見られる.今回は今まであまり重視されなかった病理組織学的立場からの観察から吻合部潰瘍につき検討を行なうものである.

 吻合部ポリープはLittler and Gleibermann(1972)がgastritis cystica polyposaとして記載した病変に相当し,本邦でも散発的に報告されているが1)7)21),われわれ(古賀ら,1976)の研究で,癌腫や他の良性ポリープと鑑別しうる特徴をもつ反応性の粘膜の増生であることがわかっている.この病変に関しては,肉眼ならびに,組織学的特徴を述べるとともに組織発生に関する新たな知見を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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