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文献詳細

雑誌文献

胃と腸12巻7号

1977年07月発行

文献概要

症例

小児に内視鏡的膵・胆管造影を施行しえた興味ある症例

著者: 浦上慶仁1 関啓1 岸清一郎1 泉啓介2 大塚久2 木下真人3 古味信彦3

所属機関: 1徳島大学医学部第2内科 2徳島大学医学部第2病理学教室 3徳島大学医学部第1外科

ページ範囲:P.955 - P.960

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 内視鏡的膵・胆管造影法は1969年,大井1),高木ら2)の報告以来,器具の改良,手技の向上に伴い広く発展普及した.さらに術後胃症例3)などの特殊例にも本法の施行は可能となり,現時点では膵臓,胆道疾患の重要な検査法となった.本法は非観血的な検査法であるため,その検査対象は若年者から高齢者まで安全に施行可能であるが,いまだ幼小児に施行された報告は数少ない.今回,著者らは本法を小児例に施行し,興味ある知見を得たので報告する.

〔症例1〕

 患 者:6歳 男性

 主 訴:上腹部痛

 家族歴:特記すべきことなし

 現病歴:物心ついた頃より,時々食後に腹痛を訴えるすぐに軽快するため放置していた.1973年5月(4歳時),嘔気,嘔吐を生じ脱水状態となり某院に入院した.発熱,黄疸は認めていなかった.入院後,加療にて症状消失し5日間で退院した.その後も時々,軽度の腹痛があったが保育園を休まず登園していた.1975年11月24日,強い右上腹部痛と嘔吐をきたし某院に入院した.加療により症状は消失したが,1975年12月10日精査のため来院した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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