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今月の主題 胃癌の浸潤範囲・深達度の判定(1) 主題
色素内視鏡検査による胃癌浸潤範囲の診断
著者: 井田和徳1 窪田吉克1 奥田順一1 宮永実1 呉尚皓1 西脇和善1 群大裕2 橋本睦弘2 川井啓市3
所属機関: 1岐阜歯科大学第2内科 2京都府立医科大学第3内科 3京都府立医科大学公衆衛生
ページ範囲:P.1043 - P.1054
文献購入ページに移動われわれは2),Ⅱb症例の検討からX線的,内視鏡的に本病変を診断するためのもっとも手近な方法の1つは胃小区像を描出することであり,その異常から本病変の存在と範囲を推定できるであろうと考え,X線および内視鏡検査において胃小区描出のために種々の努力を重ねてきた.内視鏡ではすでにいくどか報告3)~8)しているように,色素液を用いた「コントラスト法」(従来の色素撒布法に相当する,第19回内視鏡学会総会に併催された色素内視鏡研究会において改名された)により,また最近では胃X線検査に粘液溶解法を応用する9)~11)ことにより,両検査ともほぼ満足すべきところまで胃小区の描出が可能になった.色素内視鏡による癌の浸潤範囲と深達度診断に関してはすでに報告しているが12)~15),今回はとくに陥凹型胃癌の浸潤境界の診断を主として色素内視鏡(コントラスト法,染色法)の立場からとりあげ,通常内視鏡検査との対比の上からその有用性について述べてみたい.
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