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文献詳細

雑誌文献

胃と腸12巻8号

1977年08月発行

文献概要

今月の主題 胃癌の浸潤範囲・深達度の判定(1) 主題

クリッピング法による胃癌浸潤範囲の判定―X線,内視鏡所見と切除胃肉眼所見,病理組織構築の対比

著者: 冬野誠助1 八尾恒良1

所属機関: 1九州大学医学部第2内科

ページ範囲:P.1055 - P.1071

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 胃癌の浸潤範囲をX線,内視鏡的にどこまで診断できるかを検討するためには,肉眼標本上の癌墳界部の所見を正確にX線,内視鏡所見と対比する必要がある.浸潤範囲の狭いもの,あるいは,境界鮮明なものでは部位の同定も困難ではないが,浸潤範囲が広いものや境界不鮮明なものでは部位の同定が困難となり,したがって臨床材料上の所見の読みも漠然としたものとなる.われわれは最近,陥凹あるいは平坦な胃癌について,術前にクリップによるマーキングを行ない,生検を同時に行なって浸潤範囲を決定している.このクリップによるマーキングを行なった症例について,その浸潤範囲についてのX線学的および内視鏡的検討を行なった結果を報告する.なおクリップ法についての現在までの経験と,切除範囲の決定に対する有効性についても若干述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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