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文献詳細

雑誌文献

胃と腸12巻8号

1977年08月発行

胃と腸ノート

実験胃癌犬における腸上皮化生の発生とその診断

著者: 鈴木茂1 橋本忠美1 河内卓2 松倉則夫2

所属機関: 1東京女子医科大学消化器病センター 2国立がんセンター生化学部

ページ範囲:P.1072 - P.1072

文献概要

 色素を応用することによって胃粘膜の腸上皮化生が内視鏡的に診断できるようになってすでに5年が経過した.この間にこの着色現象は腸上皮化生の持つ吸収機能によって惹起されることが実証されてきたし,着色される腸上皮化生の内視鏡的形態も細かく分析され,さらにはこの形態と機能との関連までも組織化学的な面と共に追求されつつある.

 このように腸上皮化生の病態が細かく判明してくるにつれて,次にわれわれの興味を引くものは,この病変の発生と経過であり,さらに胃癌との関係である.後者の問題は前者の発生と経過がある程度解明されてから考慮したほうが分析しやすい.しかしこの腸上皮化生の発生と経過を入胃で研究することはそれほど容易とは思われない.それはこの病変が内視鏡的に診断できるまでには相当の時間的経過が必要であるし,胃粘膜上にある面積をもって拡がるまでにはさらに長年月の経過が必要であるように現状では推測されるからである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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