文献詳細
研究
Ⅱb様早期胃癌のX線所見と病理組織所見との比較検討―とくに噴門側浸潤範囲について
著者: 馬場保昌1 成井貴1 二宮健1 舟田彰1 佐々木喬敏1 竹腰隆男1 杉山憲義1 丸山雅一1 加藤洋2 中村恭一23 熊倉賢二4
所属機関: 1癌研究会附属病院内科 2癌研究会附属病院研究所病理部 3筑波大学基礎医学系病理 4慶応大学医学部放射線診断部
ページ範囲:P.1087 - P.1103
文献概要
著者らは,先に陥凹性早期胃癌のX線所見と癌の組織型との関係を検討し,癌の組織型によってX線所見が異なり,両者の問には密接な関係が存在することを報告した50)51)(Fig. 1,2を参照).癌の組織型の差によるX線所見の違いが,Ⅱb様病変部についても同じように認められるとすれば,X線診断による癌浸潤範囲の決定に有力な手がかりとなる.なぜならば,生検で癌組織型を知ることによって,X線フィルム読影の観点をかえることができるからである.
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