文献詳細
今月の主題 胃癌の浸潤範囲・深達度の判定(2)
主題
二重造影像による動的観察からみたⅡc型病変の深達度診断
著者: 五十嵐勤1 斉藤光正1 内海幹郎1 角田俊平1 安斉幸夫1 児玉健夫1 神尾義彦1 荒井清一1 鈴木伸一1 植木洋司1 坂本輝明1 河原田保佑1 片倉幹夫1 福原捷夫1 寺内紀夫1 佐藤英典1 栗原陽一1 三浦憲二1
所属機関: 1福島医科大学第2内科
ページ範囲:P.1187 - P.1200
文献概要
胃壁硬化のX線所見には,充盈像と二重造影像における辺縁の伸展不良,硬化,硬直と表現される所見がある.ところが,胃中央部病変については,二重造影像は粘膜面の凹凸の様相を忠実にあらわすことができるが,軽度の胃壁硬化を診断する能力は少ない.また,圧迫像では,硬化部を,硬化の程度と圧迫の強さの程度との組み合わせの上で,造影剤がぬけた所見としてあらわすことができる.しかし,技術を要し,またそのX線所見上硬化の程度の数量化が難しい.圧迫像は経験的な要素が多分にあるというわけである.
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