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今月の主題 胃癌の浸潤範囲・深達度の判定(2) 主題
(隆起+陥凹)胃癌の深達度診断―主としてⅡa+ⅡcとBorrmann2
著者: 西沢護1
所属機関: 1都立駒込病院内科
ページ範囲:P.1217 - P.1227
文献購入ページに移動 胃癌の深達度の診断は,浸潤範囲の診断と異なり,直接証明する方法がないため非常にむずかしい.ちょうど,海面に浮かんでいる氷山の大きさ,形をみて海中にどれ位の深さにまで氷山があるかを推定するようなものであるが,癌の発育の仕方に法則がないだけにもっと複雑である.それゆえ,粘膜面からの大きさ,形をみてその特徴をつかみ,深達度の指標とするしかない.これらのことを考察するのに次の2つの方法がある.
①切除標本から胃癌の立体構築図を作り,癌の深達している層に対する粘膜表面での形態を数多く分析すること.
②経過観察例から胃癌の深達過程を推察し,①の肉眼形態による深達度診断を裏づけること.
胃癌の粘膜面でめ肉眼形態は,盛り上っているか,凹んでいるか(癌がくずれて凹みをつくったか,癌の上に潰瘍ができて凹みをつくったか),あるいはそれらの変化から二次的に粘膜ひだ集中のような特殊な形態をつくっているかのいずれかである.
①切除標本から胃癌の立体構築図を作り,癌の深達している層に対する粘膜表面での形態を数多く分析すること.
②経過観察例から胃癌の深達過程を推察し,①の肉眼形態による深達度診断を裏づけること.
胃癌の粘膜面でめ肉眼形態は,盛り上っているか,凹んでいるか(癌がくずれて凹みをつくったか,癌の上に潰瘍ができて凹みをつくったか),あるいはそれらの変化から二次的に粘膜ひだ集中のような特殊な形態をつくっているかのいずれかである.
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