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今月の主題 胃癌の発育経過
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著者: 芦沢真六1
所属機関: 1東京医科大学内科
ページ範囲:P.9 - P.9
文献購入ページに移動そもそも胃癌と診断されたからには,出来得れば切除することが現状では唯一の根治療法であり,特殊の場合を除きその経過を見ることは許されない.まして良性の潰瘍やポリープで行われているごとく(常に細心の注意が必要なのだが)癌の発生になるべく近い時点からきめ細かく長期に亘り発育の経過を追うことなどは不可能である.すなわち,かつては別々の症例の病理学的検索の結果を総合し,胃癌の発育の推定が行われていた所以でもあり,いわば点をなんとか線にしようとする努力が行われていたともいえよう.
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